リーダーに必要な4つの資質

From:堀口寿人
自宅事務所で温かいお茶を飲みながら

あなたは、「リーダー」というと、どんな人を思い浮かべるだろうか??

単純に、リーダーを「先頭に立つ人」ととらえれば、ヒトラーもリーダーだ。でも、おそらくあなたがリーダーになりたいと思っていても、ヒトラーのようになりたいとは思わないだろう。

というのも、ヒトラーは多くの人を殺していて、明らかに望ましくないリーダーだからだ。

だからと言って、どんなリーダーを目指せばいいか迷うはずだ。世の中には、望ましいリーダーの形もたくさんあるからだ。

例えば、松下幸之助さんもリーダーだし、マザーテレサもリーダーだろう。どちらも世に貢献した望ましいリーダーだ。でも、タイプが全然違う。

でも、そんなあなたに朗報だ。

世の中には本当に目指すべきリーダーの資質が存在する。これから話す4つの資質は、もちろん僕が考えたものではなく、ある世界的な偉人が定めたものだ。

もし、あなたがこの資質を備えたとしたら、あなたのまわりの人を強力に惹きつける魅力を持つようになる。そして、その魅力はあなたのチームを強力に団結させる。

この偉人の定めた4つの資質こそが、本物のリーダーが持つべき資質だ。大成功している人ほど、この4つを備えていることがよく分かる。

この偉人は昔の人だが、リーダーのリーダー的存在として、多くの人が生き方をモデルにしている。僕も、その一人だ。

誰だか分かるかな?

答えは、こちらだ。

どんなリーダーを参考にすべきか?

じゃあ、冒頭の続きだ。

リーダーが持つべき4つの資質を定めた人。

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それは、お釈迦さまだ。お釈迦さまは仏教の開祖として、神格化されているが、約2500年前に実在した人物だ。

人それぞれ意見はあると思うが、僕は、お釈迦さまこそ最も幸せなリーダーだと考えている。

それには根拠があって・・・

まず、第一は、人類史が始まって唯一独学で悟った人だからだ。

「悟る」というのはどういうことかというと、

  • 人のすべての悩みと、
  • その原因、
  • 最終的に目指すべき幸せのゴール
  • そこに至る実践方法

の4つを完全に理解したということだ。

仏教の経典にも、それらの内容が具体的に書かれている。興味あれば読むことをおススメする。他のどんな本より味わい深い。

平たく言うと、お釈迦さまは、他のどんな人より、ずば抜けて賢い人なのだ。

その証拠に、世界中の多くのリーダーが、お釈迦様の生き方を参考にしている。

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一例をあげると・・・

  • アップル創業者のスティーブ・ジョブズ
  • マトリックスで主演を演じたキアヌ・リーブス
  • プリティ・ウーマンで主演を演じたリチャード・ギア
  • 日本一のお金持ち斎藤一人さん
  • パイレーツ・オブ・カリビアンでおなじみオーランド・ブルーム

など、他にも多くの優れたリーダーが、お釈迦様の教えを学んでいる。

今からお伝えする4つの資質は、その悟ったお釈迦様の立場から定めたものだ。だから、まず間違いない。それに理性的に考えても、否定しようもなく、この4つの資質を備えれば本物のリーダーになれることが分かるだろう。

リーダーに必要な4つの資質

もしあなたが、これから話すリーダーに必要な4つを備えていたとしたら、人は喜んであなたに着いていき、あなたのおかげで元気になり、あなたのおかげで生き方が明確になり、あなたのおかげで毎日幸せに生きられるようになる。

そうなると、あなたは押しも押されぬリーダーとなる。世の中が放っておかないからだ。

一般的にリーダーに必要な資質は、お金があるとか、権力があるとか、見た目がカッコいいとかそういうものだと思われがちだ。

でも、それだけでは本物のリーダーにはなれない。本物のリーダーとはまわりの人を幸せに導く、まわりの人にとって利益となる存在の事だ。

今から本物のリーダーに必要な資質をお話する。

とはいっても、生まれつきの資質というものは一つもない。どれも今からトレーニングによって身に付けられるものばかりだ。

分け与え

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リーダーの資質1つ目は分け与えることだ。これは、ものや情報など、自分が持っているものを分け与えるという意味だ。

もっと、分類すると、「ものを分け与える」と「知識を分け与える」の2種類がある。

「ものを分け与える」とは、自分が持っているお金やものを与えることだ。それによって他の人の「生きること」を支援するわけだ。

「知識を分け与える」とは、自分が知っている役立つ知識を与えることだ。それによって他の人の「自力」を支援する。自力とは、ものに頼らず自分で幸せを生み出す力の事だ。

もらう側の立場で考えてみよう。

ものやお金をもらえば、確かに幸せだ。生きるのは楽になるし、一定の楽しみも得られる。でも、それだけで幸せになるだろうか?

絶対に無理だ。

ものやお金で楽に生きる基盤ができたら、さらに、幸せに生きる知識や実践で自分を強化してあげないといけない。そうすることで、どんどん幸せレベルが上がっていくわけだ。

ただ、一つ注意点がある。

それは、相手にも、もらうかどうか決める権利があるということだ。それを無視してはいけない。

あなたが、どれだけ相手の事を思って、役立つと思うプレゼントをしたとしても、相手が受け取る気がなければ渡してはいけない。

僕は前にこんな経験をした。

その人は家具屋を経営する先輩経営者で、よく僕を「遊びに来ないか?」と誘ってくれるのだ。仮にMさんとしよう。

僕も、Mさんと一緒にいるのは楽しかったし、よくお茶をごちそうになりに行っていた。

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でも、一つ問題があった。

Mさんは会うたびに、僕に先輩目線で説教をし出すのだ。あげく「本当はコンサルティング料をもらわなきゃいけないくらいだよ」と言い出す始末。

Mさんは、「君のためだ」と言って説教するわけだが、僕はMさんに説教を頼んだことは一度もない。

ということは、本当は「相手のために」説教しているのではなく、「自分がしたいから」説教しているということを、Mさんは自覚していなかったのだ。

せっかく相手に与えようと思っても、それを押し付けるのはエゴだ。相手の事を考えていない。相手にも選ぶ権利がある。それを尊重しよう。

相手が求めるときに、求めるものを分け与えられる人が本物のリーダーだ。

<レッスン>
誰に何をあげると喜ぶだろうか?10個書き出そう。

誰に何を
(例)父親(例)マッサージに連れて行ってあげる
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

愛ある言葉

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リーダーの資質2つ目は愛ある言葉だ。これは、相手を幸せにする愛のある言葉を語るという意味だ。

もっと、具体的に言うと

  • 相手を感動させる言葉
  • 相手の立場に立った言葉
  • 相手の気持ちが明るくなる言葉
  • 相手の役立つように気持ちを込めて話す言葉

などだ。

前に、日本一のお金持ち斎藤一人さんの音声を聞いていて、こんなことを言っていた。

どんな年をとった女性であっても、「おばさん」って言っちゃダメなんだよ。「おねえさん」って言ってあげるんだ。それが愛のある言葉なんだよ。

ちょっとしたことなのだ。でも、そのちょっとしたことが大きいのだ。

仮に「おばさん」と言っても、何も問題は起きないだろう。相手もおそらく「自分はおばさんだ」と自覚しているだろうから。

でも、ここで「おねえさん」ということで、相手はとても明るい気持ちになる。その瞬間から、あなたは「自分を幸せにしてくれた人」なのだ。

他にも、考えようと思えばいくらでもあるだろう。ポイントは、自分が言われて幸せを感じる言葉だ。

<レッスン>
誰にどんな愛のある言葉を言ってあげられるだろう? 10個書き出そう。

(例)年老いた女性にも「おねえさん」と言う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

役立つ行為

リーダーの資質3つ目は役立つ行為だ。これは、世の中のために体を使って何かやってあげるという意味だ。

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例えば

  • 人の仕事を手伝ってあげる
  • ボランティア活動をする
  • 困っている人を助けてあげる
  • 勉強会を開く

などがある。

そういえば以前、金沢での話だ。

季節は冬。空は晴れていたが、前日降った雪がたくさん積もっていた。

雪国の人はご存知かもしれないが、雪が降ると道の両脇に雪が積もる。その結果、通れる幅が狭くなってとても危険なのだ。

僕は、そんな雪の中を散歩していたのだが・・・

ふと見ると、雪に何か白い粉を振りかけているおじさんがいた。

僕は聞いてみた。
「何やってるんですか?」

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すると、おじさんは答えてくれた。
「これは塩なんだよ。塩をふりかけると雪が融けるんだよ。」

僕は感心した。
「へえ!こんなこと自主的にされてるんですか?」

おじさん
「そう。とくにこの橋は雪が積もると狭くなって危険だからね。ちょっとでも雪が融ければと思ってやってるんだけどね。」

誰に言われるともなく、路上の雪を融かすおじさん。パッと見はリーダーにほど遠いかもしれないが、このおじさんも立派なリーダーだ。人に役立つ行為を見返りを求めず、率先してやった時点で、もうリーダーなのだ。

それ以外にも、役立つ行為は山ほどある。

例えば、僕の心理学の師匠の一人に大学教授のT先生がいる。

T先生は、5年以上前から、ほとんどボランティアで、不登校の子供を持つ親御さんのグループセラピーを行っている。

月に1度、どこかの会場に集まって、T先生が親御さんたちの相談を聞くわけだ。

この場ではT先生が強烈なリーダーシップをとって、親御さんたちにバンバン、アドバイスを施すわけではない。

T先生は基本的に聞き手に徹して、親御さんたちの話を遮る事はない。そんな中で親御さんたちは自分の過ちに自ら気づいて、子供と打ち解けていくわけだ。

そんな感じで、「自分はリーダーだ」と主張しないT先生だが、参加者はみんなT先生をリーダーとして慕っている。

「人に役立つグループセラピーをやろう」とやり始めた時点から、T先生はすでにリーダーなのだ。決して大学教授だからリーダーなんじゃない。

<レッスン>
今あなたの立場で、世の中にとってどんな役立つことができるだろう?10個書き出そう。

 
 
 
 
 
 
 
 

平等な気持ち

リーダーの最後の資質は平等な気持ちだ。これは少しだけ分かりづらい。

まず、前提として僕たちは、何に対しても価値の高い低いを決めている。

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例えば、

  • ダイヤモンドは、ドーナツよりも価値が高い
  • 家族は、他人よりも価値が高い
  • 優しい人は、意地悪な人よりも価値が高い
  • 知人は見知らぬ人より価値が高い

のように価値を判断していないだろうか?

でも、これらの価値基準は、本当に絶対なのだろうか?

実は違う。価値基準はとても主観的なものだ。だから人によってバラバラだ。

例えば、僕の家族は、あなたにとっては他人だ。あなたの家族は僕にとっては他人だ。

ということは、あなたと僕が「家族は、他人よりも価値が高い」という共通の価値基準を持っていたとしても、あなたと僕では実際に価値が高いと判断する人は違うということだ。

「ダイヤモンドは、ドーナツよりも価値が高い」にしてもそうだ。僕たち大人からすればそうかもしれない。

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でも、3歳児であればどう判断するだろう。ドーナツの方がはるかに価値があるはずだ。ダイヤモンドは使い道のない石ころにすぎない。

ということは、どういうことかというと・・・

価値基準というのは「自分にとって都合がいいかどうか」が基準になっているということだ。そこに他人の都合は全く反映されていないのだ。

あくまで「自分」という視点から見るから、「この人は価値がある」「この人は価値がない」という視点が生まれる。

でも、視点を変えてみたらどうだろう?例えば、上空1万メートルから、豆粒のような僕たち人間を見渡してみたとしたら?

一人一人、人として与えられた役割があって、それを個々が間違えながらも必死でこなしている姿が見えてくる。自分だけ特別な存在ということもない。そこに大差は見えないはずだ。まるで僕たちがアリを一匹一匹区別しないように。

つまり、平等な気持ちというのは、人によって価値の優劣をつけないということだ。みんな与えられた境遇の中で精一杯生きているのだ。

でも、僕たちは

  • 自分は未経験だから
  • 自分は親だから
  • 自分は養ってあげてるから
  • 自分が責任者だから
  • 自分だけ資格を持っているから
  • 自分が経営者だから
  • 自分は平社員だから
  • 自分はフリーターだから
  • 自分はたくさん稼いでいるから
  • 自分は年上だから

みたいに、いろんな理由をつけて、自分や人の価値を高めたり低めたりする。

僕の人生のメンターの一人に、元市長をやっていたOさんという人がいる。

Oさんは、森元総理大臣とも知り合いで、クリントン大統領とも手紙でやり取りしたほどの人だ。

前に、Oさんが自叙伝を出版した。その出版記念パーティに呼ばれて参加したときの話だ。そこに森元総理大臣が来ていた。そこでOさんと森元総理大臣が話しているのを見たが、本当に友達のようにフレンドリーなのだ。

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僕も一時期よくOさんの家へ呼んでもらって、お茶をごちそうになっていた。

Oさんは、いつも必ず僕に対してお茶と、お茶菓子を用意してくれた。

そして、必ず僕を上座に座らせて、一定の礼儀をもってお話してくれるのだ。僕を見下すようなことは絶対に言わない。僕の意見も一つの意見として、自分の意見と同等に扱ってくれた。

それで、ある時僕は気づいた。「僕に対するOさんの対応は、森元総理大臣に対する対応とまるで変わらないな。」

そこで気になって、Oさんに聞いてみた。

「Oさん、は誰に対しても平等ですね。森総理に対しても、若輩の僕に対しても同じように接して下さる。なぜそういう対応ができるんですか?たいてい人は相手によって対応を変えたがるものです。」

するとOさんは答えた。

「みんな同じ人間だからだ。」

僕はしびれた。
膝から崩れ落ちそうになった。

Oさんは市長をやめて大分たつが、今でもOさんのファンがたくさんいる。だから、毎日引っ張りだこで、70を超えた今でも世のために忙しくしているのだ。もちろんボランティアで。

これこそリーダーだと思わないだろうか?Oさんは、そういう考え方を持っているから、市長をやろうがやるまいがリーダーなのだ。

<レッスン>
あなたはどんなときに、人によって対応を変えてしまうだろうか?また、どうすれば人によって対応を変えずに平等に接せられるだろうか?あなたなりに考えてみよう。

まとめ

もう一度、ざっとリーダーに必要な4つの資質を振りかえろう。

分け与え
自分の持っているものや、知っている知識を、人のために分け与えること

愛のある言葉
人を幸せにする、思いやりのある言葉を語ること

役立つ行為
世の中のために役立つ行為をすること

平等な気持ち
自分の都合で、人の価値の優劣を決めないということ。

これらを商売でやっている人はたくさんいるかもしれない。でも、自分の利益抜きでも世の中にこの4つの働きかけができる人が本物のリーダーだ。

それに、人はあなたが見返りを期待してやっているかどうかは分かるものだ。

このリーダーに必要な4つの資質は2500年以上も変わらず受け継がれてきた真実だ。あなたもこの4つの資質をいつも意識して本物のリーダーを目指そう!

コメント歓迎

今回は、レッスンを用意した。理由は実際にやってもらって、どうなったかを聞きたいからだ。

というわけで、もし何か分からないことや、レッスンをやってみた感想があれば、ぜひ僕に下のコメント欄(↓)から、コメントを欲しい。

そして、あなたのコメントが、さらにそれを読む人のはげみになるはずだ。それだけでああんたは世の中に「役立つ行為」をしていることにもなる。

コメントに関してはなるべくお返事をしたいと思っているので、具体的なコメントをいただけるとより具体的にお返事できると思う。

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