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自尊心の本当の意味とは?

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self-esteem1

From:堀口寿人
臨床心理学の大学院のキャンパスにて

自尊心をそのままストレートに解釈するとどんな意味になるだろう?

たぶん、こんな感じだ。

「自分を尊く思う気持ち」

これだけでも何となく意味は分かると思う。ただ、もしかして「自分が尊い」という感覚は分かりづらいかもしれない。

だから、今から「価値」という考え方を使って、自尊心の意味をひも解いていく。そうすると、自尊心とはこんな意味になる。

「自分には価値があるという気持ち」

じゃあ、この価値とはどんなものかを知るために、一つ例え話をしたいと思う。

ダイヤモンドとガラスの例え

self-esteem1あなたはダイヤモンドとガラスを見ただけで区別できるだろうか?

2つ並べられていたら、もしかして区別できるかもしれない。

ただ、あなたがよっぽどのダイヤモンドの専門家じゃない限り、その区別は難しいはずだ。ちなみに、僕だったら2つ並べられても区別できないと思う・・・。

まあ、今回はそんな区別しにくいダイヤモンドとガラスの話だ。あなたも、その違いが見分けがつかないという前提で聞いて欲しい。

あなたは、今ある宝石業者と一緒にいる。

その業者はぴかぴか光る真っ白な手袋をして、テーブルの上にそっと、透明な物体を置いた。そしてあなたに言う。

self-esteem2「これを売ってもらえませんか?値段はそちらで決めてもらっていいので。」

その業者は、さらに付け加える。

「あっそうそう。ちなみに、これは3カラットのダイヤモンドなんですよ。」

さて、あなたはその透明な物体にいくらの値段をつけるだろうか?

100万円?1000万円?

ダイヤもピンキリだと思うので、値段のばらつきはあるかもしれない。ただ、間違っても100円ということはないだろう。

じゃあ、別のパターンをイメージして欲しい。

その業者は手袋もせずに、素手でおもむろにテーブルに、ボンと透明の物体を置く。そして、あなたに言う。

self-esteem3「これを売ってもらえませんか?値段はそちらで決めてもらっていいので。ちなみに、これは、その辺にあるガラスを加工したものなんですよ」

さて、どうだろう?あなたはいくらの値段をつけるだろうか?

あなたはきっと500円とか2000円とかそういう値段をつけるはずだ。

このストーリーのポイントは、「あなたがその透明な物体が何かを実際は知らない」ということだ。

業者が、ダイヤモンドだと言えば、そう思ってダイヤモンドとしての値段をつけるだろう。

でも、実際にあなたが、その透明な物体を検査して、「この透明な物体はダイヤモンドだ」と特定したわけじゃない。

ただ、そうだと思い込んでいるだけだ。

そういう、思い込みをベースに、ダイヤモンドやガラスの値段、つまり価値を決めるわけだ。

じゃあ、そういう価値の決め方って、ダイヤモンドやガラスに限ったことだろうか?

きっと違う。

あなたは、あなたの身の回りのもの全てを同じように価値判断しているはずなのだ。もちろん僕だってそうだ。

要は何が言いたいのか?

そもそも、ものには絶対的な価値なんて存在しないってことだ。価値はとっても主観的なものだ。同じものを見ても、あなたと僕でつける価値の重さは違う。

お金を例に考えると分かりやすい。小学生の一万円と、僕たちの一万円はその重みは違うはずだ。小学生にとって一万円はとてつもなく重い。

化粧品は女性にとって価値があるが、男性にはあまり価値がない。普段使わないからだ。

だから、全く新しい商品が出たとき、それがどれくらいの値段なのか、僕たちは全く分からない。

だから、ここまでで僕が本当に伝えたかったことは・・・

僕たちは、ものの価値をよく分っていないということだ。そう、自分の価値さえも。

だから、まわりにあるものとちょこちょこっと比べて適当に価値を決めてしまう。十分に吟味することなく。そして、適当に価値を決めると、たいていとても偏った価値決めになってしまう。

これで価値についての考え方は、だいたい分かってもらえただろうか?

自尊心とは「自分には価値があるという気持ち」という意味だと、最初に話した。

これは、もっと言うと「自分の中にある価値を十分に見いだせている状態」なのだ。

例えば、100個球が入った箱があるとしよう。その箱の中は見えない。手を入れられる穴が一つだけ空いている。

self-esteem4あなたは、その穴から手を入れて、一つ球を取り出す。よくみると「×(バツ)」と書いてある。

気を取り直して、もう一つ取り出す。また「×(バツ)」と書いてある。

再チャレンジだ。また「×(バツ)」だ。

ここで、あなたは思うはずだ。「この箱の中身は全部×だな」と。

本当は80個が○で、×は20個かもしれない。たまたま最初の3個が×だっただけかもしれない。

でも、僕たちはたいていそこまで吟味せずに決めてしまうのだ。これが偏った価値決めのカラクリだ。

自分の中にある要素を一つ一つ取り出して、「自分にはこんないい所もあるな。」「あっこんな一面もあるんだ」と○を数えることで、「自分には価値がある」という思いが少しずつ大きくなっていくわけだ。

これが自尊心だ。

自尊心が低いとどうなる?

自分はダメ人間

self-esteem5まず、一つ目は「自分はダメ人間」だと感じる場合だ。もっと言うと、自分はまわりに比べて特別に価値がないと感じる場合と言ってもいい。

例えば、日本には「つまらないものですが・・・」と言って、お隣さんにおすそ分けする風習がある。

まさしくこれだ!

自尊心が低いと、自分や自分の意見を人に差し出すときに、「つまらないものですが・・・」という風になってしまう。本当にそう思っているからだ。

私はいいから・・・

self-esteem6これは、自分を犠牲にする人がよく使う言葉だ。

例えば、5人いたとする。そこに4つに切られたケーキがある。

自尊心が低い人は真っ先に、「私はいいから、ちょうど4つあるからみんなで食べて」と言いがちだ。

「ちょうど」じゃないのだ。1つ足りないんだから。でも、自尊心が低い人は、最初から自分を頭数に入れないわけだ。

「自分の価値は他のみんなより低いから、数に入れなくてもOK!」というわけだ。

だから?

  • じゃんけんしよう! とか
  • どうやったら5等分できるか考えよう! とか

自尊心が低い人からは、そういう発想は生まれない。

埋め合わせる行為

self-esteem7やたら人にプレゼントする人がいる。あなたのまわりにもいないだろうか?

たいてい、プレゼントは「したいこと」であって、「しなきゃいけないこと」じゃない。相手に喜んでほしくて、自然としたくなるもののはずだ。

もちろん人にプレゼントをするのはいいことだし、その行為自体は問題ない。

問題なのは、「どんな気持ちで」その行為をやるかだ。

自尊心が低い人は、「自分の価値を埋め合わせるために」プレゼントする。

例えば、僕の知り合いにも、そういうタイプの人がいる。ある日彼女に僕は聞いてみた。

「もし、あなたがこれまで人にプレゼントしていた場面で、しなかったとしたらどう感じるかな?」

すると、彼女はこう言った。

「いても立ってもいられなくなるかな・・・。何かそこにいるのが悪いような・・。」

これは彼女の心の中をよく表している。

彼女にとって、自分が人にプレゼントしてやっとまわりの人と同等にいられるという感覚があるわけだ。

だから、自分が人にプレゼントしなければ、自分が価値的に劣っていると思ってしまうのだ。その劣った部分を埋め合わせるために、プレゼントをしていたということだ。

もちろん彼女は人間的に劣っているわけじゃない。ただ、彼女自身がそう感じていたということだ。

自尊心が高いとどうなる?

素直に受け取れる

self-esteem8「何を受け取るのか?」そう思ったかもしれない。

それは、褒め言葉・応援・プレゼント・お金などあらゆる望ましいもの全てだ。

自尊心が低い人は、「私なんかのために・・・。結構です。」と断ってしまいがちだ。受け取るのが恐れ多いという感じだ。

ただ、自尊心が高い人は素直に「ありがとう^^」と言って受け取れる。自分がそれを受け取るに値する人間だと思っているからだ。

謙虚になる

self-esteem9よく「自尊心が高いと天狗になる」というイメージを持たれがちだ。

でも、それは間違っている。その逆だ。

本当に自尊心が高い人は、その価値をまわりに誇示したりしない。そんなことをしなくても自分の価値は高いと十分に理解しているからだ。

自分の価値が高いと理解しているというのは、言いかえると「自分のあたわった才能や魅力を十分に受け取っている」ということだ。そして、それに十分に満足し、足るを知るということだ。ちょうどコップに水がたっぷり満たされているように。

言うなれば、こんな感じだ。

「ああ、自分にはこんな能力もあるし、こんな魅力もあるし、こんないい所もあるな。ああよかったな~。」

こんな風に自分の価値を受け取っている人は、自分の価値をまわりに誇示する必要がない。

価値をまわりに誇示するのは、「自分の価値を認めてくれ」という気持ちの表れだ。

大相撲の横綱にしても、プロボクサーのチャンピオンにしても、一般の人に対して「オレは強いんだ!」と誇示している人を見たことがあるだろうか?

彼らにとって、そんなことをする必要はない。彼らは自分の強さを十分に受け取っているからだ。

まとめ

自尊心とは「自分には価値があるという気持ち」を意味する。

僕たちは日常的に触れる全てのものに価値をつけている。でも、その価値のつけ方は驚くほど適当だ。

  • テレビで有名人が紹介したから、きっと健康にいい
  • 自分は物覚えが悪いから人間的にも劣っている
  • あの人は高学歴だから、何でも知っているエリートだ。

のように、いくつかの要素を見ただけで、価値を判断してしまう。

自尊心は自分の中にある価値を棚卸して、「自分にはこんな価値があるな。こんな価値もあるな。」と一つ一つ受け取ることで高まっていく。

コメント歓迎

自尊心に似た意味を持つ言葉に、自己肯定感、自己重要感、自尊感情など色々ある。

言葉の意味を詳しく知っておくことは、日常生活にはそれほど必要がないかもしれないけど、もし聞きたい場合は下からコメントしてほしい。

具体的な質問には、なるべく具体的にお答えするつもりだ。あなたの自尊心に対する理解がますます深まりますように。そして、さらに自尊心が高まるきっかけになりますように。

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