カウンセラー直伝!人をとりこにする12のコミュニケーションスキル

From:堀口寿人
大自然が一望できる見晴らしのいいビルでコーヒーを飲みながら

あなたは人をとりこにするコミュニケーションスキルというと、何をイメージするだろうか?

もし上手に話すスキルをイメージしたとしたら、残念!

確かに、上手に話すスキルも役立つが、逆にベラベラ話す人を嫌う人も多い。

それより、ほとんど100%の人に好かれるスキルがある。それがカウンセラーが使っている聴くスキルだ。

もしかして「聴く」という言葉には、受け身で消極的なイメージがあるかもしれない。

でも、それも実は違う。「聴く」とは積極的に相手の話を聞くことだ。

人は自分に興味を持ってくれる人が大好きだ。「聴く」ことによって、「私はあなたに興味がありますよ」というメッセージを発信し続けることになる。相手からしたら、こんなにうれしい事はないわけだ。

あなたが「聴く」スキルを身に付けたら、あなたはますます人気が出るのはもちろん、仕事の業績も伸び、まわりにとってなくてはならない人になる。

そんなスキルを12個今から紹介しようと思う。

信頼関係を築く

これは聴くことに直接関係ないが、信頼関係がないと聴く段階にまで行けないので、入れておいた。信頼関係に関しては「あなたが初対面の人にどうしてもらったら安心するか?」を考えると答えが出る。

色んな方法があると思うが、経験上、まず間違いなく効果があるものを紹介しておこう。

笑わせる

初対面で笑わせるのは、絶対ルールだ。だいたいうまく行く。

ただ、笑わせるといっても、イチかバチかのギャグをかますという意味ではない。それも、もしかしてうまく行くかもしれないが、はずす可能性も高い。

もっと確実に、しかも相手に共感を持ってもらえる笑いの方がいいだろう。具体的には、相手を題材にした笑いを提供する事だ。

例えば、相手が日焼けしていたら、「あれっ3泊4日の南の島ツアーにでも行ってたんですか?」とか。

例えば、相手が声の高い人だったら、「声高いですね。最初フルートの音色かと思いましたよ。」とか。

あくまで、相手の失礼にならないようにさりげく^^

共感する

共感も一気に信頼関係を築けるいい方法だ。共感とは「気持ちを共にする」という意味で、同じ気持ちを持った人には親近感を感じるものだ。

具体的には、相手をよく観察して、自分との共通点を見つけるというやり方もいいだろう。

例えば、相手があなた好みのアクセサリーを付けていたら、「それ素敵ですね。私もそれ好きなんですよ!」と言ってみるとか。そうすると、相手も心を開いてくれやすい。

さらに、究極の共感方法がある。この方法はお年寄りがよく使うテクニックで、かなり高い確率で、相手との共感が生まれる。

それは、天気について話すことだ。

例えば、夏だったとしたら、「今日も暑いですね」と言えば、ほぼ100%「本当ですね。暑いですね」と返ってくるはずだ。

たったこれだけのことだが、これだけで共感が生まれるから不思議だ。

あなた自身のことを話す

基本的に人は自分の事が大好きだ。だから、自分の話や自分に興味を持ってくれる人に心を開きやすい。

それは言いかえると、人は自分に関心を持って色々聞いてくれる人に好意を抱きやすいということだ。

だから、今回あなたは相手に上手に聴くコミュニケーションスキルを学んでいるわけだ。だけど、時にはあなた自身のことを話すことも役に立つことがある。

というのも、相手からしたら、あなたがどんな人か分からないからだ。

もし、相手があなたに共感できたら、相手はあなたに心を開くだろう。好意を持つだろう。もし、相手があなたに共感できないなら、相手はあなたに心を開かないだろう。好意を持てないだろう。

だから、あなた自身のことを話す目的は、「相手の共感を得るため」だ。そういう目的であなた自身のことを話せば、一気に信頼関係が築ける。

合いの手

さて、ここからがコミュニケーションスキルの実際のスタートだ。まずは、コミュニケーションスキルの基本中の基本「合いの手」だ。

日本一のお金もち斎藤一人さんは、

「合いの手が上手にできる人は、有名大学を3回卒業するよりも魅力ある人だ。」

と言っている。それくらい、合いの手は絶対に欠かせないコミュニケーションスキルなわけだ。具体的には次の2種類ある。

声の合いの手

声でリズムをとるコミュニケーションスキルで、具体的には、相手の話に合わせて

「うん」「はい」「ほお」「へえ~」「それで?」「なるほど。」「そうなんだ~」「ふ~ん」

のように、声でリズムをとるというやり方になる。種類は多い方が会話にリズムが出るので、色んな声の合いの手を日常会話で試してみよう。

動作の合いの手

これは、相手の話に合わせて、うなづいたり、首を振ったり、して動作で話のリズムをとるやり方だ。

声の合いの手と動作の合いの手はセットで使うとより効果がある。

餅つきも、キネでぺったぺったつく人が注目されがちだが、実は横からリズムよく餅をこねる人がいないと餅は出来上がらない。

同じように、あなたの合いの手一つ一つが、会話を美味しくしたり、まずくしたりするわけだ。

広い質問

質問は大きく分けて、広い質問と狭い質問がある。

狭い質問は、

  • 何時に家を出ましたか?
  • 今日はご飯を食べましたか?
  • 花はお好きですか?
  • あなたは何歳ですか?

のように、「はい」「いいえ」や一言で答えられる質問のことを言う。逆に、それ以外の質問が広い質問だ。

相手の答えを広く聞き出す

広い質問は、相手に自由に答えさせるような質問だ。例えば

  • その時どう思いましたか?
  • 何で、あなたはここに来ましたか?
  • 将来何がしたいですか?
  • その状況をもう少し詳しく教えてもらえますか?

のように聴く。

そうすることで、相手は自分なりの考えをまとめて話すことになる。結果的に相手は自分の中にあるモヤモヤしたものを形にできるというわけだ。

基本的には5W1Hを意識すると、広い質問になりやすい。5W1Hは次の通り。

  • When・・いつ?
  • Where・・どこ?
  • Who・・だれ?
  • What・・何?
  • Why・・なぜ?
  • How・・どう?

5W1Hの狭い質問もある

ただ、5W1Hと言っても、狭い質問になるものもあるので注意が必要だ。もう一度広い質問の最初を見返してほしい。

  • 何時に家を出ましたか?(What time)
  • あなたは何歳ですか?(How old)

この2つは5W1Hに当てはまるけど、狭い質問だ。一言で答えられるから。まあ、実際はこんな細かい事まで気にする必要はない。それに狭い質問も時には役立つから、あくまで知識として知っておこう。

くり返し

相手の話をくり返す

くり返しは相手の話を繰り返すコミュニケーションスキルだ。例えば

話し手:最近暑くて夜寝られなくてさ。結局朝も起きるの遅くなって、悪循環のくり返しだよ。

聞き手:悪循環のくり返しなんだ

のように相手の使った言葉や文章をくり返すわけだ。こうすることで、相手は「自分の話を分かってくれている」と感じる。

単語のくり返しもOK

また、こんなやり方もある。

話し手:最近暑くて夜寝られなくてさ。結局朝も起きるの遅くなって、悪循環のくり返しだよ。

聞き手:悪循環?

話し手:そうそう。いつも朝やるべきことができなくなって、その結果やる気も起きなくって・・・

こんな感じで単語でくり返すやり方だ。そうすることで、相手はさらに具体的な情報を話してくれやすくなる。

言い換え

相手の話をシンプルにして返す

さて、繰り返しは相手の話をそのまま相手に返すことだった。言い換えは少し突っ込んだコミュニケーションスキルで、相手の話を意味を変えずに形だけ変えて返すやり方だ。

具体的にはこんな感じになる。

話し手:最近暑くて夜寝られなくてさ。結局朝も起きるの遅くなって、悪循環のくり返しだよ。

聞き手:暑くて寝れないことで生活が悪循環になって困ってるんだね。

まあ、一つの文章をスッキリまとめて返すイメージだ。

相手の話を盛らない

ただ、勝手に話を作り変えるのはよくない。例えば、

話し手:最近暑くて夜寝られなくてさ。結局朝も起きるの遅くなって、悪循環のくり返しだよ。

聞き手:生活もうまくいってなくて人間関係でも悩んでるんだね。

みたいな感じだ。極端にしたので分かると思うが、話し手は人間関係で悩んでいるとまでは言っていない。ここまでいくとやり過ぎになる。(後の「解釈」スキルになる)

なので、あくまで話し手が表現している範囲でまとめるのがポイントだ。

感情の反映

感情を言葉で返す

これは、相手の感情を言葉にして返してあげるコミュニケーションスキルになる。例えば、

  • それは大変だったね
  • 腹が立ったでしょうね
  • それは嬉しい事ですね

みたいな感じだ。特に相手が使った感情表現をそのまま返せば、感情の反映になる。例えば、

話し手:最近暑くて夜寝られなくてさ。結局朝も起きるのもしんどくって・・・

聞き手:夜寝るの遅くなると朝しんどいよね。

みたいな感じになる。

表情やしぐさからも読み取る

もちろん、相手が直接言葉にしていなくても、表情やしぐさから読み取って返す方法もある。

例えば、相手が苦しそうにしていたら、「なんだか苦しそうに見えますが・・」のように返すのも感情の反映だ。

でも勝手な解釈はしないことに注意しよう。

例えば、苦しそうな人に対して、「本当は誰も助けてくれないことに孤独を感じているんですかね?」のように、表面的に読み取れないことを言うと、全然的はずれで、結果的に相手の反感を買うかもしれない。

場面構成

話に方向性をつける

人によっては、自分に話したい事がよく分からず、話が飛び飛びになる人がいる。

でも、そういう人も本当は、何かしら表現したい事があるわけだ。でも、それが自分でもよく分かってなくて、だからうまく表現できないわけだ。

そういう人のために話の舵をとってあげるのが場面構成になる。

例えば、僕の知り合いで話がいつも飛び飛びになる人がいる。

その人に対して、僕は、「今色々お話出ましたが、あなたが一番お話したい事はどれですか?」と聞いたりする。

そうすることで、相手も改めて自分が話したいことを整理するわけだ。

自己開示

あなた自身のことを話す

さて、再び登場。

信頼関係を築くテーマでもやったので、復習になるが、自己開示は自分のことを話すコミュニケーションスキルだ。

ただ、自己開示をする目的は「自分が話したいから」じゃない。「相手の共感を得たり、相手を安心させたり、相手を喜ばせたりするため」だ。

そういう目的で、相手の話の合間合間にあなた自身の話をすることは、あなたと相手との絆を強くする。

くどいようだが、自己開示が相手のためになるかを必ず意識しよう。

対決

相手の矛盾を指摘する

対決は、相手の話の矛盾をさりげなく指摘するコミュニケーションスキルだ。これはやりようによってはケンカになってしまうのでご注意。

あくまで相手が見えていない矛盾に気づかせてあげるというのが目的になる。例えばこんな感じで。

話し手:あーダイエットしなきゃな~。もう夏だし。でも、仕事も忙しいんだよね。ちょうど繁忙期でさ。あっそうそう、そう言えば隣町においしいスイーツのお店もできたんだよね。そこも行ってみたいし・・

聞き手: ダイエットしたいけど、スイーツも食べたいんだね。どうしたらいいだろうね?

人は誰でも葛藤を持っている。それが矛盾した話という形で表に現れる。そこに気づかせてあげるわけだ。

相手の気持ちが大事

ただ、矛盾しているからと言って何でも指摘するのは相手のためにならない。

相手が本気で悩んでどうにかしたいと思っていたり、あなたに本気で相談してきた場合だけにしよう。

そうでないと、単なるおせっかいになるからだ。「相手が自分の矛盾を解消したいと思っているかどうか」を意識しよう。

解釈

相手の話に自分の考えをプラス

前に言い換えのコミュニケーションスキルをお話した。言い換えは、相手の話の内容をまったく変えずに形だけ変えて相手に返すコミュニケーションスキルだった。

解釈は、それに加えて、少しだけ自分の考えを付け加えて返すスキルになる。例えばこんな感じ。

話し手:1週間前嫁とケンカしちゃってさ。そのまま嫁が出てって、大変なことになったのよ。でも今は何とか嫁も戻ってきてくれたけど。

聞き手: 関係がよくなったんだね。

話し手は、「嫁が戻ってきてくれた」とは言っているけど、「関係がよくなった」とは言っていない。だから、これが聞き手の解釈になる。

半歩先のイメージで

あくまで解釈は相手の話を促進するためのものだ。だから、あなたの都合で解釈を入れすぎると相手はすごく話しづらくなる。

あなたのまわりにも勝手な解釈をして、あなたの話をねじ曲げてしまう人がいないだろうか?

そうなると、せっかくの解釈があだになる。だから解釈は相手の話の半歩前くらいのイメージを持っておこう。あくまで相手の話から脱線しないことがポイントとなる。

情報提供

役立つ情報を与える

これは、相手に役立つ情報を与えるスキルだ。アドバイスもここに含まれる。ただ、これも相手の要望に沿った情報でないといけない。

例えば、あなたが電気屋さんに音楽プレイヤーを買いに行ったとしよう。

そこで、出てきた店員さんが、あなたの要望も聞かずにこんな風に対応したらどう感じるだろう?

「あっいらっしゃいませ!音楽プレイヤーですね。でしたら、こちらのiポッドがおすすめですよ。ささっレジはあちらです。」

自分の都合を押し付ける嫌な店員さんだと思わないだろうか?一方でこういう店員さんならどうだろうか?

「いらっしゃいませ。どんなプレイヤーをお探しですか?どんな状況で使われる予定ですか?ご予算はいくらくらいですか?でしたら、こちらのiポッドがいいかと。今一番売れていまして、種類も豊富ですし、音楽も1000曲入ります。」

さっきの店員さんとは一転して、ちゃんと、こちらの都合を考慮してくれたいい店員さんになる。

こんな感じで、情報提供はあくまで、これまでのコミュニケーションスキルを使って相手の色んな欲求を聞き出した後で初めて有効になる。

だから、こんな最後の方に登場したわけだ。

要約

相手の話をまとめて返す

また言い換えを思い出してほしい。

言い換えは、相手の話をスッキリまとめて返すコミュニケーションスキルだった。それに比べて、要約はもっと話の全体的な流れをまとめ上げるイメージになる。

だから、話の一文をまとめるのが言い換えで、話全体をまとめるのが要約みたいなイメージだ。

簡単に書くと、「要するに、あなたが言いたかったのは○○ということですね。」みたいな形になるだろう。もちろん決まった形があるわけじゃないし、相手の話がまとめられればどんな形でもいい。

要約は、次の2つの点で役立つ。

  • 相手とあなたのイメージしているものがずれてないか確認できる。
  • 相手も自分の話したいことを再確認できる。

まとめ

12個のコミュニケーションスキルを見てきたがどうだっただろうか?

ただ、大事なのはスキルそのものじゃない。気づいたかもしれないが、大事なのは、相手に対する思いやりだ。

結局思いやりがなければどんなにスキルがうまくても無意味だ。

コミュニケーションスキルを身に付けたいというと、つい自分の利益に目が行きがちだ。例えば人から好かれたいとか、業績を上げたいとか。

もちろんそういう利益も得られるだろう。でも、そういう利益は、あくまで人を幸せにした結果として得られるものだ。

だから、今回のコミュニケーションスキルは、「人を幸せにするスキル」だという心構えで利用して欲しい。

そうすれば、望まなくても、あなたは人気者になるだろう。

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